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骨粗しょう症治療

OSTEOPOROSIS

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症は、骨の量(骨量)が減少し、骨の強度が低下することで骨折のリスクが高まる疾患です。日本では約1000万人以上の患者がいると推定され、高齢化に伴い増加傾向にあります。特に50歳以上の日本人女性では、3人に1人が罹患しているとも言われています。

骨粗しょう症の特徴

この疾患の特徴は、骨の代謝バランスの崩れにあります。正常な骨では、骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収のバランスが保たれていますが、骨粗しょう症ではこのバランスが崩れ、骨吸収が上回った状態が続きます。

骨粗しょう症の危険性は、軽微な衝撃でも骨折を引き起こす可能性が高いことです。つまずいて転倒したり、くしゃみをしたりするだけでも骨折することがあります。さらに、一度骨折を経験した人は再骨折のリスクが高まります。

この疾患は通常、痛みなどの自覚症状がないため、定期的な骨密度検査が重要です。早期発見と適切な治療により、骨折リスクを軽減し、QOLの維持向上が可能です。予防と管理には、適切な栄養摂取や運動習慣の確立が不可欠です。

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骨粗しょう症の原因

骨粗しょう症は、骨の新陳代謝バランスが乱れることで発生する複雑な疾患です。主な原因として、加齢に伴う生理的変化と生活習慣の変化が挙げられます。

加齢に伴う生理的変化

加齢により、骨を形成する骨芽細胞の活性が低下し、骨形成能力が減少します。同時に、カルシウム調節機能も衰え、骨吸収を促進する副甲状腺ホルモンが過剰となる一方、骨吸収を抑制するカルシトニンやエストロゲンが減少します。また、ビタミンDの不足により、カルシウムの吸収効率も低下します。

女性の場合、骨密度は18歳頃にピークを迎え、40代半ばまでほぼ一定を保ちますが、50歳前後から急速に低下します。これは主に閉経に伴う女性ホルモンの減少が原因です。

生活習慣の変化

生活習慣面では、カルシウム摂取不足、運動不足、日光浴不足なども骨密度低下の要因となります。特に、加齢に伴う食事量や運動量の減少は、骨密度維持に悪影響を及ぼします。

予防には、若い頃からの適切な食事と運動習慣の確立が重要です。カルシウムとビタミンDの十分な摂取、定期的な運動、適度な日光浴を心がけることで、骨密度の減少を抑制し、骨粗しょう症のリスクを軽減できます。

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骨粗しょう症の治療法

骨粗しょう症の治療は、薬物療法、運動療法、食事療法の3つの柱から成り立っています。これらを適切に組み合わせることで、骨密度の改善と骨折リスクの低減が期待できます。

薬物療法

薬物療法では、カルシウム剤やビタミンD剤に加え、骨吸収を抑制するビスフォスフォネート製剤が主に使用されます。近年では、骨形成を促進する副甲状腺ホルモン薬や抗スクレロスチン抗体なども登場し、患者の状態に応じた選択が可能になっています。注射による治療法も開発され、特に圧迫骨折による腰痛に対して効果を発揮することがあります。

運動療法

運動療法は筋力強化とバランス感覚の向上に寄与し、転倒リスクの軽減に繋がります。ダイナミックフラミンゴ療法などの特定の運動プログラムが推奨されていますが、日常的な散歩や階段昇降も効果的です。

食事療法

食事療法では、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、タンパク質などのバランスの取れた栄養摂取が重要です。特に、カルシウムは1日700~800mgの摂取が推奨されています。

治療の継続が極めて重要で、自己判断での中断は避けるべきです。定期的な骨密度検査や骨代謝マーカー検査により効果を確認しながら、長期的な治療計画を立てることが推奨されます。

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骨粗しょう症の主な薬

骨粗しょう症の薬物療法は、主に骨吸収抑制薬と骨形成促進薬の2つに大別されます。これらは患者の骨量減少パターンや骨折リスクに応じて選択されます。

骨吸収抑制薬

骨吸収抑制薬の代表的なものには、ビスフォスフォネート製剤、デノスマブ、SERM(選択的エストロゲン受容体修飾薬)、カルシトニン製剤があります。ビスフォスフォネート製剤は最も一般的で、内服薬や注射薬があり、破骨細胞の機能を抑制します。デノスマブは半年に1回の皮下注射で、破骨細胞の形成自体を抑制します。

骨形成促進薬

骨形成促進薬には、テリパラチド(副甲状腺ホルモン製剤)や活性型ビタミンD3製剤があります。テリパラチドは骨芽細胞を直接刺激し、新しい骨の形成を促進します。最新の薬剤としては、骨形成促進と骨吸収抑制の両方の効果を持つロモソズマブ(抗スクレロスチン抗体)があります。

その他、カルシウム製剤やビタミンK2製剤も補助的に使用されます。治療薬の選択は、患者の状態や骨折リスク、副作用のリスクなどを考慮して個別に行われます。継続的な服用と定期的な効果確認が重要です。

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